インヒビションとディレクション
こんにちは、高椋です。台風一過で暑いですね。
今日はMy ぬか床の手入れをしてみました。家族は食べないので自分専用です。いつも臭い臭いと嫌われてます(笑)
さて、前回はアレクサンダー・テクニークのレッスンは脳と身体をつなぐ基礎トレーニングのようなものですというお話をしたのですが、今日はその辺をもう少し掘り下げてみようと思います。
アレクサンダー・テクニークのレッスンで学ぶことのなかに、インヒビション(抑制)とディレクション(方向性)というものがあります。
インヒビションとは”不必要にやりすぎていることをやめること”
ディレクションとは”身体に指令を出すこと”です。具体的には「首が楽に、頭が上に前に行き、背中が長く広くなる。」という指示や、「頭が繊細に動いて身体全体が付いてきて⚪︎⚪︎をする。」というようなレッスンで教師がよく言っている身体に方向性を与える言葉のことです。
この2つを神経系の働きから説明してみようと思います。
まずレッスンの目的は思うように身体が動いてくれるように頭と身体をつなげていくということです。
ですが、神経に普段から不要な活動電位がたくさん出ている状態(普段から緊張している)や特定の動きをしようとする瞬間にその動きを邪魔する活動電位がでてしまう状態だと、それらが邪魔をして思い通りに動くことができません。
そこで、不要な活動電位を鎮めることを行うのがインヒビション(抑制)をするということになります。
インヒビションがうまく行って不要な活動電位が静まったときに、自分のやりたい動きを指示することができるようになると思い通りに動くことができるようになります。これがディレクションを出すとか身体に方向性を与えるということです。
自分の経験では普段から緊張が強い人の場合はインヒビションがしっかりできるようにならないとディレクションがうまくできるようにはならないと感じています。
一方でもともと緊張がそれほど強くない人の場合は最初からディレクションの練習を行うことで不必要な習慣が抑制されてどんどん頭と身体が繋がっていくということも起こります。
飲み込みが早いという点で今までで一番印象的だった方はバレエをやっている高校生でした。彼は一度頭と脊椎の方向性を体験してもらったら、「あ、そいういことですね。」と言ってあとは自分で自在に頭と脊椎に方向性を与えながらバレエの動きをやれるようになりました。いやー驚きでした。
普通はそんなにすぐにはできるようにはならないので、みなさまの状態に合わせて、いろんな方法でインヒビション、ディレクションを練習していただいているのでご安心を!
つづく