身体の使い方を学んでラクになる・上手くなる。吉祥寺駅徒歩5分

アニマル進化体操の紹介記事が掲載されました。

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田中千佐子さんのアニマル進化体操がウェブマガジン「コ2」に掲載されました。
かわいいイラストと分かりやすい文章で紹介してくださっています。
ぜひ読んでみてください。

伊東昌美のもっと!保健体育 第9回 
 

習慣を変えるために必要なことは? 

カテゴリ: アレクサンダー・テクニークのこと

みなさま、2017年が始まりましたね。今年から新しく何か始めた方もいらっしゃるのでは?

それは続いてますでしょうか?

3日坊主 いや、1回で終わってしまった という方もいるかも知れません。

僕も、数年前にランニングを始めようとして取り組んだのですが、結局数回しか続きませんでした(笑)

前にも習慣を変えることの難しさというテーマで記事を書いたのですが、本当にそう思います。

自分のやり方を変えるって凄く抵抗がありますよね。

 例えば、僕の場合、お茶碗の洗い方、掃除の際のスポンジの使い方、はしの使い方、もののしまい方etc

何年も奥さんから言われ続けても自分のやり方として確立されたものは、いくら「理にかなっているでしょ。」と説明を受けてもなかなか変わりません(笑)

でも、いつもいつも言われ続けることで、じわじわ変わってきてる部分もあります。

そして、「素直に言われた事をやってみることが大事!」 

これも、良く言われていることだけど「そんなことは、分かっちゃいるけど、、、」ですね。

 これは、自分の心身の使い方でも同じです。

例えば、肩こりの原因が自分の日頃の使い方であると納得していただいたとしても、仕事が忙しくてなかなかレッスンにくることができずに、以前と同じところをぐるぐるしている方も多いと思います。

それを少し広い視点から見てみると、「仕事が忙しい」という現実は確かにそうなんですが、その人の仕事のやり方自体の習慣が忙しさを生み出していて、カラダにも緊張をもたらしているということは充分にあり得ます。

そこには、カラダの使い方だけではなく、もっと広い意味での自分の習慣的なパターンが関わっています。

肩こりを治したいし、そのための良いものがあると分かっているのに「仕事が忙しい」と言って実行しないのはある意味、言い訳とも言えます。人間味があるとも言えますが(笑)

習慣を変えるには本当にエネルギーが必要です。特に最初は重い石を転がすように少し頑張る必要があります。

 早起きでも、有酸素運動でも、ストレッチでも、アレクサンダー・テクニークのレッスンでも(ここ重要!)まずは、続ける事を習慣にすること。

でも、無理矢理頑張るでは続かないので、どうやったら気持ちよく続けられるかを考える。

例えば、吉祥寺にレッスンに来たら、お気に入りのお店に寄って自分にご褒美をあげるとか、

お気に入りの先生とレッスン後に少しお話をしてみるとか、

今年のやりたい事を書き出してみて、その中でアレクサンダー・テクニークを応用したらやりやすくなるのはどれか?と質問してみるとか etc

そして、最初に回数券を買ってしまうとか。

買ってしまえば、その分は続けるしかありませんよね(笑)→ でも、これは本当に有効ですよ。

という訳で、ここからはお知らせです。

年初に新しいことを始めて継続していただくきっかけにしていただきたいという意味も込めて、1月限定で体験レッスンに来てくださった方に以下の価格でチケットを販売させていただきたいと思います。

5回チケット  通常17,500円→15,000円(3,500円 → 3,000円/1レッスン)
10回チケット 通常33,000円→28,000円(3,300円 → 2,800円/1レッスン)

*この条件でのチケットの購入は体験レッスンの受講日から3日以内とさせていただきます。
*3日以内にレッスンに来られない場合は、お名前、連絡先、2回目のレッスン受講希望日、購入希望チケットを明記してinfo@alexanfer-fun.comまでご連絡ください。

まずは、しばらく続けてみることで新しい自分の可能性を見つけてみませんか。お待ちしてます!

「歩く」その②

カテゴリ: アドバンスクラス

前回の「歩く」その①では、現代の身体をあまり使わなくなった人達(日本、イングランド)と、身体を良く使っている人達(マリ、バングラデシュ)の人達の歩き方を比べてみました。

今回は、日本人の歩き方や身体の使い方はいつ頃から衰えたのだろうかということについての考察です。

〜ここから〜

江戸時代の日本人の身体の使い方は凄かった、飛脚が一日何百キロも走ったり、車夫が一日で江戸から日光まで運んでくれたとか、何俵もの米俵を担いだとか、、、。幕末〜明治初期に日本を訪れた西洋人がその様子に驚いたという記述がいくつも見られます。

では、今回はいつ頃から日本人の身体の使い方が変わってきたのかについて、動画からみて分かった事をシェアしたいと思います。確認した動画の数はそんなに多くないので、あくまでもそこから分かった事であるということはご了承ください。

①大正時代の日本人(1920年代)

消防団の人達の歩き方、走り方(5分過ぎ)や、野球をやっている人(1分過ぎ)の走り方をみていると何となく違和感がありませんか?
身体を左右対称に捻って歩くのではなく、右手右足、左手左足という身体の使い方をしています。いわゆるなんば歩きと言われている歩き方です。帯刀をして歩く、着物を着て歩く、田んぼでの作業などを上手くこなすためにこのような身体の使い方になったのではないかと言われています。アフリカの人や西洋の人とも違う様子が見て取れると思います。

②戦後の日本人

前の記事の現代の東京の人々や、この後の1970年台の日本と比べると、伸び伸びと歩いているように見えませんか? 戦争が終わったという開放感がそうさせた部分もあるかもしれません。もちろん、江戸時代などと比べると弱くなっていると思いますが、まだ良い身体の使い方は残っているようです。 

③1968年の東京

 なんか、これまでとは感じが違いますね。現代の我々に近いなじみのある感じです。
現代よりはちょっとエネルギッシュな感じはありますが、身体を固めて頑張るぞーという感じがでていると思います。少し後ろ重心で上半身が取り残されている様子が伺えます。

戦争で受けた心の傷を癒す間もなく、とにかく生きる為に必死に働いてきた世代。高度経済成長時代に入り、とにかく頑張れば報われるという時代が、身体の芯に緊張を抱えながら頑張って進み続けるというような身体の使い方になってしまった原因かもしれないと思いました。

右肩あがりの成長というある意味いい時代ではあったけど、最近リタイアしたこの世代の人達が鬱になったり、街で突然切れたりしているのを見ると、蓋をして見ないようにしてきたことも沢山あったんだろうなと実感させられます。

他には、生活様式の変化、例えば、和服を着なくなり洋服を着ることが増えた、電化製品や車が普及し身体を使う事が少なくなったということなども多いに影響していると思います。

④19世紀末のロンドン

 これは1900年辺りのロンドンの様子です。F.M.アレクサンダーはこんな所に住んでいたんですね。

背筋を伸ばして踵から着地するという歩き方はいつからなんでしょうね?

西洋人は昔からそうだったのか?それともある時期からそうなったのか?

当然ながら動画は見つからなかったですが、もしかしたら、ヒールのある靴を履きだした頃からなんじゃないかと推察しています。

石畳の街をヒールのある革靴でカツカツと音をさせて歩く。これがあの歩き方の始まりなんじゃないかなと。

ローマ時代の西洋人の歩き方とか見れたらいいんですけどね(笑)

今回の発見  日本人の身体の使い方が衰えたのは戦後20年間ぐらいの間だった! 

江戸時代の日本人の身体の使い方は凄かったという説はよく見るのですが、今回、江戸時代ほどではなかったとしても実は、少し前まで日本人は結構いい身体の使い方が出来ていたんだなというのが分かりました。

それにしても、衰えるスピードも凄いですね。1世代でここまで変わるとは。環境や生活様式が変わることでここまで身体の使い方が変わってしまうんですね。

でも逆に良いものを取り戻すのもそんなに難しくないのかもしれません。

最近の若いアスリートなどを見ていると、いい感じで緩んでいる人が増えてきているように感じます。

一方で、スマホやゲームなどのやり過ぎで身体を使わなくなってきていることなどから、肩こり、腰痛、頭痛などを持った子ども達が増えているというニュースもよく目にします。

子どものうちに楽しく身体を動かす。それも、特定の専門的動作ではなく、いろんな動きで遊ぶということがもっと推奨されればいいと思います。

でも、本当は習い事とかじゃなく外で自由に身体を使って遊んで欲しいんですけどね。

近所のプレイパーク(思い切り自由に遊べる公園)に集まって携帯型ゲームをやっている子ども達を見た時には「おいおい」って突っ込みたかったです(笑)

「歩く」その①

カテゴリ: アドバンスクラス バングラデシュで経験したこと

先日のアドバンスクラスでは『歩く』をテーマに取り上げました。

今回もいろんな動画から模倣・分析・実験を行いました。

さて、その動画からいろいろと面白い事が見えてきたので今日はそこのところをシェアしていきたいと思います。

まずはこちら

①現代日本人が歩く様子(2分30秒くらいから)

これは、なじみがありますね(笑)

②現代の西洋人の歩き方

疲れてません?ちょっと固い感じがします。現代の日本と似てますね。

③マリ(アフリカ)の人が歩く様子(2分くらいから)

すっとしていながら緩んでいる人が多いです。特に、頭に物を載せて歩いている人の様子を見ると、上半身が揺れてバランスを取っているのが見えます。

①と②は身体を固めて前めて、頑張って前に進んでる感じ? 疲れている感も見えます。

③の歩き方は頭と脊椎が自由になっていて、上に向かってすーっと伸びて行く感じがあります。楽そうですね。

取り上げた日本やロンドンの動画が通勤時間の様子ということで特に急いで目的地に向かっているという緊張が含まれいると思います。

田舎と都会、休日と平日では歩き方に差がでてくると思いますがいが、最近の日本は忙しくていつも時間に追われている人が多いので、それが習慣になっている部分はあると思います。

数年前に友人がバングラデシュから生徒をつれて来た時に一緒に街を歩いたのですが、身体の使い方やリズムが違いすぎて違和感ありありだったのが凄く面白かったですね。

日本に長年住んでいる外国人の方はとけ込んでいてあまり目立たないと思います。

自分もバングラデシュに行った頃は逆に固い身体の使い方で目立っていたんでしょうね(笑)

最初はいい意味でも悪い意味でも街を歩けば声をかけられまくってましたから。

1年ぐらい過ぎた頃からは街を歩いていても声を掛けられることもなくなりましたが、逆に日本に帰ってきた時に凄く違和感を感じたことを思い出しました。

心理や模倣に加えて、周りの環境などいろんなものから影響を受けている歩き方や佇まいですが、無意識に影響を受けて固まるのではなく、自分でラクな歩き方を選べるようになるといいですね。

次回はいつ頃から日本人の歩き方が固くなったのか?についてレポートします。

おまけ  バングラデシュの様子

FUN!の教師養成のはなし①

カテゴリ: アドバンスクラス

先日、ディレクターの田中千佐子さん、山田史さんと私(高椋)の3人で居酒屋ミーティングを行いました。

FUN!の教師養成をこれまで2年半続けてくることができ、生徒の中には教える練習を始められる人も出てきました。

私たちディレクター陣もいろんな経験を積ませてもらい、教師として少しは成長できたのではないかと思っています。

そして、最近、土曜の午後は難しいが教師養成に興味を持ってくださる方がでてきたので、来年1月にクラスの枠を増やすことを検討し始めました。

というのがこれまでの経緯です。

そして、このミーティングではトレーニングの在り方について、これまでの反省を踏まえ、より自分たちが理想とするものに近づけて行きたいということを話し合いました。

その中で出てきたことをつらつらと書いて行きたいと思います。

FUN!の教師養成の特徴や方向性について

 ①FUN!のトレーニングでは身体をたくさん動かします。 

 田中千佐子さんはダートプロシージャーを元に作った進化論的ソマティックワーク、山田史さんは野口体操+アレクサンダー・テクニーク、私、高椋は、一応スポーツ系出身ですので(笑)クラスでは身体を実際に動かしながらアレクサンダー・テクニークを学んでいただくことが多いです。

 なぜ、このようなクラスになって来たのかというと、まずは、私たち3人とも身体を動かすことが気持ちいいので好きというのがあります。

他には、アクティビティレッスン(自分でやりたいことをレッスンする)中心のスタイルだと、自分が普段やっている動きから少し離れたところまでしか身体を使いません。
そこで、例えば、脊椎を上から順番に丁寧にツイストさせてみたりとか、自分の身体の中でこれまでほとんど使った事のない部位を目覚めさせるような動きをアレクサンダー・テクニークを応用しながら行うことで、より身体が使えるようになっていきます。

最初は結構きつかったりする場合もありますが、気持ちいいですよ。
*体力的にきついのではなく、脳が疲れます。 

 
 ②来年からは必須クラスを月1回に

 これまで、月3回のアドバンスクラスは必須参加としていたのですが、来年からはディレクターのアドバンスクラスに月1回は必ず参加していただくという形にしようと思っています。もちろん、月1回の参加だけでは充分ではありません。

 なぜ、このような方向にしようと思ったのかというと、アレクサンダー・テクニークでは自分の使い方を意識的に選択するということを学んでもらっています。 
  
そのようなワークを学ぶのであれば、それを学ぶプロセスにおいても自主性、自発的な動機による学びが大事だと考えるからです。 

必須参加のクラスで教えてもらうことだけで先生になれると思っていたり、必須クラスだからとりあえず参加するという意識では得るものは少ないと思います。

ぜひ、自分の好奇心に従って学びをデザインしていってほしいと思います。具体的には下記のような形を考えています。

・月1回は必ずディレクターのアドバンスクラスに参加
・+αは自分で選択する。

例えば、アドバンスクラスにたくさん出席してもいいし、他の先生のベーシッククラスに出てもOK  
(ただし、教える練習をしてもよい段階に達した生徒のティーチングの練習はアドバンスクラスで行っていただきます。)
   
早く上達したければ積極的にクラスに参加すればいいし、自分のペースでゆっくり学びたければそれもまた可。

 さらに、様々なクラスに出てアレクサンダー・テクニークの周辺も一緒に学ぶことで引き出しが増えます。
 
例えば
田中千佐子さんの眼の使い方のクラスで眼の緊張は身体の使い方に密接に関係があることを学べます。

ボディマッピングを教えることが大好きな中島麻奈美さんのクラスでは、楽しく身体の構造と使い方について教えてくれます。 

他にも
声の探求をしている福本亜紀さん 

FUN!一番のベテランで歌やモンテッソーリ教育など豊富な引き出しをもつ常木香苗さん 

バレエ指導へのアレクサンダー・テクニークの応用を実践している古川南穂さん

音楽家の使い過ぎによる障害に詳しい佐藤拓さんなど 

個性的な教師がそろっているので、それぞれの先生から学んでもらうことでみなさんの引き出しを増やしてもらえると思います。

  また、グループレッスンでは難しいような個人的な問題を解決するために必要に応じて個人レッスンを受けてもらうことも役に立ちます。

  少しずつですが「自分の学びは自分でデザインする。」という私たちが理想とする学びの環境を整えて行きたいと思っています。

  とりあえず、今日はここまで。つづく。

映画デビュー?

カテゴリ: 佐藤拓

こんにちは、高椋です。

FUN!の教師が映画デビューしました! 11月11日公開のこの映画です。

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さて、誰でしょう?

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答えは、、、、、

         
はい、トロンボーン奏者でもある佐藤拓さんでした(笑)

最近は、月に一度上京してレッスンしています。エキストラ出演についての話を聞きたい方は11/19(土)10:30-12:00 『演奏する人のためのアレクサンダー・テクニーク』でお待ちしてます(笑)

『動くってなんだろう』レポート

カテゴリ: アドバンスクラス

こんにちは、高椋です。今日は先日のアドバンスクラス「動くって何だろう」のレポートです。

事前に、初見の動きをみて模倣と分析を行うと言っておりましたが、まずトライしたのがこちら

はい、ベリーダンスです!  男性も女性もみんなで真似してみました(笑)

その後は2人組になってどうやったら動きが良くなるだろうということでプチティーチングの練習。

教える練習ができるレベルの人はATのティーチングを、そのレベルに達していない人はアドバイスなどで何ができるかにチャレンジしました。

どうやったら腰をあのように動かせるんだろう?

一番動きが変わったのは「フラフープを回すように」というある方のアドバイスでした。

さて、次はこちら

今度は、阿波踊り!

みんなで真似してみたら自然と輪になって踊り始めたのですが、へっぴり腰でなんとも様になっていません(笑)

さあ、今度のポイントは何でしょうか?

股関節、膝、足首を上手く使って腰を落とす。そう、アレクサンダー・テクニークでいうモンキー(機能的に優位なポジション)の練習をしてもう一度踊りました。

そうしたら、うん、かなり様になってきました!

そして最後はこちら。

ロボットダンスって言うのかな? 

いや、もう人間の動きじゃないですね(笑) 

身体をバラバラに分化させて別の方向に動かして行くということが必要なんだろうと思うのですが、、、。

ここでのねらいは、出来なくて当たり前なんだけど、自分の身体感覚に写し取ってみるということ。

ということで、みんなでぎこちないロボットになってみました(笑)

アレクサンダー・テクニークの教師は自分ができないアクティビティをやっている人とレッスンすることがほとんどです。

その時に、いろんな動きを自分の身体感覚に写し取ってみることができるということはすごく役に立ちます。

こんな感じで楽しみながら身体を動かして、アレクサンダー・テクニークを学んでもらっています。

さあ、次は何をして遊ぼうかな? 

リハビリのコツ②〜神経系を再構築する〜

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スポナビのブログに書いた記事です。スポーツやリハビリに興味のある方はぜひお読み下さい。あっ、もちろんアレクサンダー・テクニークにもです。

先日の野球の松坂大輔選手の1軍登板は残念な結果に終わりました。

そして、サッカーの内田篤人選手。検査の結果では良い方向に向かっているようですが、復帰までに長い時間が掛かっています。

さて、長年、本格的に競技を続けてきた人達が故障したり、スランプに陥った後に復帰するのは大変だと思います。この記事では、リハビリの際に障害になる緊張パターンについてと、神経系を再構築する方法について書いていきたいと思います。

何かのきっかけで不要な筋の緊張がパターン化されてしまうことがあります。

例えば
・ケガを庇うためにバランスを崩してしまい、その状態が習慣となってしまう。

・筋力や体躯が変わったのに、以前と同じ感覚を求めて力んでしまい、それが習慣となってしまう。

・もともとの動作の中に、問題にならない程度ではあるが緊張のパターンが含まれていて、それが、長年の反復で強化されて痛みや故障として現れる。

・不安や焦りで、緊張のパターンを増幅、または新しく獲得してしまう。など

これらのやっかいなところは、本人がその動作を「する」と思った時点で、その緊張パターンのスイッチも一緒にONになってしまうことです。

それはほぼ自動的に入ってしまうので、何が必要な動作で、何が不要な緊張パターンかということを認識するのはなかなか困難です。そして、認識できないのであれば、それをやめることはできません。

さらに問題なのは、この緊張パターンを持ったままで、新しいフォームの練習をしたり、筋トレなどで身体を作っていくと、問題が解決されないどころか、ますます緊張パターンが強化されてしまうことがあるということです。

この傾向がひどくなっていくと、自分でコントロールできないところまで行ってしまうこともあります。

例えばフォーカルジストニア(動作を実行しようとすると、その部位が震えたりして、やりたい動作ができなくなる症状)などは、心理的な不安などと筋の緊張パターンが結びついて、治そうと思えば思うほどに強化されてしまい、制御不能になるところまで行ってしまったという症状の一例です。

では、どうすればいいのでしょうか? 

まずは、自分が無意識にやっている不要な緊張パターンを認識することが最初の一歩です。

それには、とても繊細な感覚が要求されます。

 特にアスリートは普段、強度の高い、たくさんの神経を動員するようなトレーニングに慣れているので、最初は物足りない感じがするかもしれませんが、繊細さの中でしかできないこともあることをご理解ください。

 
 ①まずは、静かなところに立ちます。最初は眼をつぶってもらってもかまいません。

 
 ②その動作を「するぞ!」と思います。が実際にはやりません。その時、筋にピッと緊張が走るのが分かると思います。特に首や背中に走る緊張のパターンがあるかどうかを気にしてみてください。
  
*緊張を感じられないくらい筋肉が固まってしまっている場合は、まずは、ゆるめることが必要です。床に横たわり膝を立て、頭の下に本などを置きます。しばらくの間、重力にまかせて緊張がゆるむのを待ちましょう。

 
 ③その緊張はその動作に必要なものでしょうか? それとも不要なものでしょうか? 
  スムーズな動作の動画を見たり、動作のメカニズムなどから検討してみましょう。
  又、動作にブレーキを掛けている感じがするなども判断の基準になります。

 
 ④その動作を「するぞ!」と思ってみるが、実際はやらないで緊張パターンをやり過ごす。その直後にやりたい動作を身体の感覚と一緒にイメージする。

 ⑤やりたい動作が、緊張のパターンなしでイメージ(身体感覚も一緒に動員して実行)できるようになったら、実際に軽くその動作を行ってみる。

 
 ⑥ 緊張パターンが起きなければ、少しづつ強度を上げて行く。もし、緊張パターンが起こったら、そこで緊張パターンに「ちょっと待った」をかけてやり過ごし、やりたい動作を実行する。

 
 ⑦実際の強度、スピードで行うことができたら、負荷を上げて行き、実戦で使える身体を作って行く。このころには、動作を行う最中に、自分で緊張パターンが起こっているかどうかを認識できるようになっています。

 このように書くと簡単そうですが、実際のところは数週間〜数ヶ月かかるプロセスです。

 習慣化された神経系を新しく刷新するというのは、それぐらい繊細で、時間の掛かる取り組みとなります。

 しかし、⑦までたどり着いた方は、動作を自分で調整する能力が身に付きます。

 繊細なレベルで自分の動作を認識し、調整することができる能力は、選手寿命を伸ばすためにも必要な能力です。

 例えば、野球のイチロー選手はその最高のお手本ですね。

 早く治さなくてはと焦っている時に、こんなに時間がかかる方法をと思われるかもしれませんが、急がば回れとも言います。

 現在、リハビリが上手くいってなかったり、スランプで困っている方は、まずは、①〜③を試してみてください。

微生物と背骨

カテゴリ: アレクサンダー・テクニークのこと

こんにちは、高椋です。「アレクサンダー・テクニークってなんだろう?」というブログで書いている記事です。文中にある前回の記事とは「習慣をやめる・変えることの難しさ」です。

ーーーーーここからーーーーーー

前回の記事で、アレクサンダー・テクニークで扱っている心身の使い方には

①頭と背骨が縮む傾向の使い方

②頭と背骨が伸びる(拡がる)傾向の使い方

の2種類があると述べました。

実は、この方向性というのは我々が微生物だった頃から脈々と続いているものではないかというのが今日のお話です。

微生物は 快、不快 によって行動が変化します。

食べ物、日光など必要な物、心地よいものがあると、その方向に進んでいこうとします。

逆に危険なものがあると反対方向に逃げようとします。

なんとなく僕の言いたい事が分かってきましたか?

そうです。その後、生物が進化するにつれて口のある方の端に目、鼻、耳などの感覚器官ができ、その反対の端にしっぽだったりヒレだったり、足だったりが出来ていきました。

そして、快・不快の反応は現在も残っていて、快の感情、例えば、安心、楽しい、好奇心をそそられる、愛されている、、、などの感情を感じると、背骨は伸びる、拡がる方向に動きます。

逆に、不快な感情、例えば、怖い、危険、憂鬱、不安などを感じると縮む方向に反応します。

一番分かりやすいのが恐怖反射、びっくり反射です。人は怖いと感じた瞬間に首をぎゅっと縮めて急所を守る体勢に入ります。

そして、安心、安全を感じると身体(頭と脊椎)が緩んでリラックスを感じます。

これは、同僚のアレクサンダー・テクニーク教師の田中千佐子さんから教えてもらった生物の進化を追体験するダート・プロシージャーなどをヒントに考えた仮説ですが、多分、そうなんじゃないかと思います。

我々の背骨に太古の昔、微生物の時代からの仕組みが組み込まれているなんてロマンを感じますね。

ということは、頭と背骨が拡がったり、縮まったりするのは自然な反応といえます。

ですので、自分が頭と背骨が縮んでいるからといって、すぐにそれを悪い事と受け取る必要はありません。

ただ、長期間それを続けると確実に不具合が生じますが(苦笑)

自然の中では長期間、縮め続けるということはほとんどないと思います。

危機が去って逃げれるか、食べられるかどちらかですからね。これはこれで厳しいか(笑)

一方、現代人で辛いのが、背骨を縮めた状況から逃げられないことが多いということです。

一日中座ってのPC作業、いつも時間に追われている、人間関係のプレッシャー、環境からのストレスなどなど

その場で命を取られるほどの恐怖ではないですが、本能レベルで不快、逃げたいなどの感情を生じさせるのに充分な刺激で溢れています。

いやー、いっそのこと全部放り出して、田舎でのんびり暮らせたらいいんですけどねー!

でも、そういう訳には行かない人が多いと思うので、意識的に頭と背骨が縮んでいるところから抜け出してみようというのがアレクサンダー・テクニークなわけです。 

 
これは脳の一番新しく発達した大脳新皮質にある前頭前野の抑制機能のお仕事になります。意識的にやめるということを可能にしている部分です。  

前頭前野が発達したおかげで文明が発達したんだけど、それによってストレス一杯の社会を作り出して、そこで上手くやるために前頭前野の抑制機能を使おうとしている。

うーむ、進化の最前線にいる?人間って面白い存在ですね(笑)

自分のモノサシもってますか?

カテゴリ: アレクサンダー・テクニークのこと

 

先日、音楽をやっている高校生がレッスンを受けにきてくれました。

彼曰く「先生の指示に従っていたら身体に違和感が出てきて、、、、そこで、ネットや本を調べてアレクサンダー・テクニークを見つけて受けてみようと思って来たんです。」とのことでした。

 今は調べようと思えばいくらでも情報を手に入れられる時代になったので、高校生であっても自分で問題意識を持って動けば必要なものを手に入れやすくなりましたね。

そうはいっても、中高生の方は保護者に連れられてくることが多いので、自分で調べて来てくれたというのにはちょっと感動しました。

さて、レッスンにはサッカーなどのスポーツ、ダンスやヨガ、その他のいろんな習い事をやっていて、指導者から言われた事を一生懸命やろうとしてるんだけど、上手く出来なくて困っている方達も来てくれます。

指導者の方へのアドバイスとしては、「自分が発した言葉を生徒がどう受け取って表現しているのかというところまで注意深く観察しましょう。」ということなのですが、これについては別の機会にお伝えするとして、今日は生徒の側はどういう心構えでいれば、上達しやすいかということを書いていきたいと思います。

まず、言葉を使って動きを伝えるということはとても難しいということを頭に入れておいてください。

例えば、「〇〇を意識して動いてください。」と言われると、

10人いれば10通りの”意識する”方法で動こうとします。

そのうち、動きが良くなる方向に動作を実行できる人は僕の印象だととても少ないです。

指導者の指示を自分の運動経験というフィルターを通し、解釈して実行しようとするので、指導者の意図するようにできる人もいれば出来ない人も出てくるのです。

本来は指導者が受け手のフィルターが一人一人違うことを前提にアドバイスをするべきなのですが、そこまでできる人はそれほど多くはないと思います。

そういう訳なので、「なんで、できないんだ!」などと言われた場合にも、「自分が悪いんだ」と落ち込む必要はありません。

もしかしたら、コミュニケーションに齟齬があるのかもしれないなと思ってこれから挙げるポイントを確認してみてください。

①部分を動かそうとすると全体のバランスが崩れやすい。

みなさん 「膝を意識して」 と言われたらどうなりますか?

多くの人は膝の辺りに意識が集中して、体全体のことが分からなくなると思います。

言葉には限定する働きがあるので、部分を現す言葉を聞くと意識がそこに集中しやすいのですが、そうなると体全体のバランスが崩れやすくなります。

全体のバランスを司る仕事は複雑すぎて意識してコントロールすることはできないので、それは身体に任せましょう。

そのためには、意識を身体の一部分に偏らせないことが大切です。

②その動作の目的は? 形だけになっていないか?

運動を実行するためには、目的やまわりの環境からの情報が必要になります。

目的は、例えばサッカーならゴールをする、ボールを奪うなどですね。

まわりの環境についての情報とは、味方、相手、ピッチの広さ・状態、風向き、気温、観客の有無など、全ての情報を含みます。

この2つの情報を受け取って初めて、身体はその状況に合わせた微調整をしてくれます。

フォームを変えようとか、新しい動作を習得をしようというときには、身体だけに意識が偏りがちです。

周りの情報を含めた状態で練習しましょう。

③動きはよりラクに・スムーズに感じられるか。

指導者からのアドバイスを受けて動いてみた時に、よりラクに、軽く、スムーズに感じられるかどうかというのは一つのものさしになります。

逆に、緊張が増した、頑張り感が増えた、ぎこちなく感じるという場合は上手く行っていない可能性があります。 

緊張感が増すように感じる場合、そのまま練習を続けると上手くできてない動作を強化していくことになります。

その動きが身に付いて習慣化してしまうと、後から修正するのはちょっと大変です。

その場合は闇雲に回数を重ねるのではなく、いったん立ち止まって自分がやっていることを見直してみましょう。

④感覚をガイドにしていないか?

運動は 意図する→神経を介して指令が伝達される→ 筋肉が働いて動きが実行される → 感覚がフィードバックされる という順序で起こります。

ですが、良くある上手くいかないやり方は

ラクな・スムーズな感覚を感じながらor 探しながら実行しようとする。:感覚は動いた結果としてやってくるもの、つまり、過去の情報です。それを使って今、動こうとするとぎこちなくなります。

他には、スランプに陥った選手がやりがちなものとしては、

上手くできていた時の感覚を思い出して再現しようとする→ 過去を思い出して再現しようとするので、その瞬間の周りの情報を遮断してしまう → 身体のバランスが崩れる → 同じことを再現できないので、何度もこれを繰り返す → 徐々に下手な動きを習得してしまう。

などです。

感覚は運動を実行した後に、その動作が上手くできたかどうかを判断するモノサシには使えますが、ガイドとして使う事はできません。やりたい動作を意図することから始めましょう。

やりたい動作が明確ではない場合は、その分野のトップレベルの選手の動画を見ることをオススメします。

⑤自分の感覚は当てにならない。
 
 ③と矛盾するようですが、ほとんどの人の運動感覚にはズレがあります。

例を挙げると、手を真横に挙げてくださいと言われてやってみると、真横ではなく上下にズレが生じる人が多いということなどです。

ですので、自分が感じていることと、実際に行っていることにはズレがある可能性があるということを覚えておいてください。周りの人から見てもらうことも助けになります。

以上、ざっと思いつくことを挙げてみました。 

上手くなるためには指導者に言われることを鵜呑みにするのではなく、試してみて、自分の身体と対話し、取捨選択することが大事です。

そのためにも自分のモノサシを育てることは役に立つと思います。

よかったら、チェックしてみてください。